第5章 瑠依の性感チェック
翌朝、目を醒ました時から、気掛かりでならなかった。
(亜希が来ていた事に、気づいただろうか?……昨夜の事がバレてはいまいか?……問い詰められたら?……)
屋敷で三姉妹と一緒の朝食。昨夜、乱れ合った亜希も、瑠依も、いつもと変わらぬ様子だった。
俺ひとり、緊張と不安で顔が強張っているのを、自分でも自覚していた。
亜希と奈美は、お揃いの制服姿で、トーストにかじりついていた。
二人とも笑顔で俺を迎える。何も変わらぬ朝の風景。
昨晩の事は、夢か幻だったのかと錯覚する程だった。
まだ緊張が張り詰め、心臓の鼓動が激しい。
そんな俺の様子を見て、亜希が何食わぬ顔で、「光ちゃん……どうかしたの?……」と、不思議そうに言った。
奈美も、顔をしかめ、「お兄ちゃん、何だか顔色悪いよ……」と、心配そうに言った。
「何でも無いよ……」と答えて、俺はコーヒーを啜った。
奈美は、「大丈夫?お兄ちゃん……」と言って、さらに顔をしかめて問い掛けてくる。
俺は、ドキドキしながらも、「大丈夫。何でも無いよ」と言って、懸命に笑顔をつくった。
亜希も奈美も、ホッとした表情を浮かべ、残りのパンを口に入れる。
キッチンから、瑠依の声が聞こえた。
「亜希も奈美も、急がないと遅れるよ……」
二人は元気良く、「ハーイ!」と返事すると、俺に笑顔で手を振って、食卓から出て行った。
思わず溜息を吐き出した後、俺はパンをかじり始めた。
その時、瑠依が「ねぇ、光ちゃん……」と、話し掛けながら、テーブルに着いた。
胸が「ドキン!」と高鳴った。
「何て言い繕ったら良いだろう……」
著しい動揺。血の気が引いていく。
そんな俺の不安を他所に、瑠依の話しとは、全く別の内容だった。
「光ちゃん、明日は何か用事有る?」
「明日ですか?…いいえ、特に何も無いですが……」
俺の返答に、瑠依の表情が緩んだ。そして、安堵の溜息をついた。
「言い忘れてたんだけど、私、明日コンパが有るのよ……それで、大学から直接行っちゃうから、夕方居ないのよ」
「そうなんですか……」
「亜希も受験勉強有るし、出前取るか、外食しちゃってって言ったんだけど、奈美が『私が作る』って、張り切っちゃってるのよ……」
「奈美ちゃんが?」
「そうなのよ……美味く無いかも知れないけど、『お兄ちゃんに作る』って言ってるから、夕飯はそれで我慢してくれる?
」
「我慢だなんて……もちろん、喜んでいただきますよ」
俺はにこやかに微笑んだ。
彼女は、申し訳なさそうな顔を見せると、「ありがとう、光ちゃん……あの娘、楽しみにして、張り切っちゃってるから、ガッカリさせたく無いのよ……」と言って、俺に近寄り、俺の口にキスしてきた。
まだ朝だというのに、息が苦しくなる程、猛烈に濃厚なキスだった。
大学は、まだ履修も確定しておらず、本格的な講義は始まっていなかった。
通い始めて、まだ間もないが、数人の気が合う奴らと連れ添っていた。
履修や、講義内容といった、退屈な説明会が続く。
しかし、俺の心境は、それどころでは無かった。
同じ屋敷に住む姉妹との肉体関係。もう一人の妹も、俺に好意を抱いている。
溜息が漏れ、血の気が引く。
(もしバレたら……鉢合わせにでもなろうものなら……)
退屈な説明に気が緩む。すると、亜希との、そして瑠依との淫らな行為が、生々しく蘇る。
瑠依の、抜群に美しい裸体。揉みくちゃにした乳房の感触。悶える喘ぎ声。瑠依のフェラチオ。びしょ濡れのお〇んこ。
顔がほてり、鼻息が荒くなる。股間のやんちゃ坊主が、「ムクッ…」と反応する。
首を振り、自分を戒めると、また姉妹への後ろめたさが過ぎる。
(姉妹で問い詰めたとしたら……あるいは、告白でもしたら……)
鈍よりとした塊が、胸に込み上げ、深い溜息とともに、血の気が引いていく。
しかし、気持ちが落ち着くと、亜希のプルンプルンの乳房を、揉んで、舐めて、吸って、揉んで吸った記憶が蘇る。
大きくて綺麗なお尻。お〇んこに出入りする男根。お〇んこの匂い。
パンツを突き破りそうになる、やんちゃ坊主。鼻息が荒くなり、額に汗が滲む。
動揺と興奮を交互に繰り返す。
そんな俺を見兼ねた友人が、呆れた顔をして、「お前、大丈夫か?……」と、声を掛けた。
俺は、キョトンとした顔で、「何が?……」と答えた。
「何が?じゃねぇよ…さっきからお前、赤くなったり青ざめたり……溜息ついたかと思えば、急に鼻息荒くさせてさぁ……大丈夫かよ」
それを聞いた、もう一人の友人も、からかい立てる。
「エッチな想像でも、してたんじゃねぇの……」
「そんな訳ねぇだろ……」
俺は、反論しながらも、耳まで赤くなり、脇の下にもジットリと汗をかいていた。
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